2020年のミルコ・デムーロ騎手も勝ち鞍を増やせない。重大な訳とは?

今年も苦戦濃厚!ミルコ・デムーロ騎手。

2020年の中山金杯は、急遽代役として騎乗したトリオンフで

見事優勝を果たしたミルコ・デムーロ騎手。

1年の始まりを好スタートで切る事が出来たわけですが、しかし

その喜びもつかの間といった感じで、この後の週からはまた昨年と

変わらない状況となっています。

何と言っても、2018年までには乗れていたはずの有力馬への

オファーがまるでないに等しい状況。

東海S(GⅡ)では、かろうしじてアングライフェンを確保したものの

能力的には正直勝ち負け出来る可能性は薄い。

何と言っても8歳馬であり、これから成長する馬ではない。

この少ないチャンスを活かせるかは、デムーロ騎手の腕に

掛かっていますが、それでもやはり厳しいと言わざるを得ない。

どうしてこうなってしまったのか?

やりたい放題とも言えるくらい順調だった2018年。

2018年までは、もうデムーロ騎手が乗りたいと思えば

どんな馬でも回ってきたと言えるくらい有力馬が次から次へと

デムーロ騎手に集まってきていました。

そんな状態だったからこそ、GⅠでも抜群の勝負強さも相まって

大活躍していました。

ところがそんな矢先、デムーロ騎手にとって暗雲が

立ち込める事態がやってきました。

もし、デムーロ騎手があの時に戻れるのなら、もう一度

戻って今度はしっかりやり直したい。

きっとそんな後悔がどこかにあるのではないでしょうか。

それは、まさに2018年の終わりに差し掛かる頃

訪れました。

サートゥルナーリア問題がミルコを変えた。

それは、間違いなくこの馬によって起こされた

デムーロ騎手の騎手人生を大きく変えた出来事ではないでしょうか。

2歳戦で当時デムーロ騎手は、その後国内GⅠ2勝、そして香港マイルを

制したアドマイヤマーズの主戦を務めていました。

しかし、この時のデムーロ騎手は飛ぶ鳥を落とす勢いで、その後

スミヨン騎手に日本で一番強い馬になると言わしめたサートゥルナーリアの

主戦にもなっていました。

もし、サートゥルナーリアの主戦がルメール騎手と最初からなっていれば

おそらくこれほど大きな事態にはなっていなかったのかもしれません。

この時のデムーロ騎手は、自分がJRA最強騎手くらいの自信に満ち溢れていた

かもしれません。

その事がデムーロ騎手にとって、今となってみれば良くなかったのだと言えます。

デムーロ騎手は、ここでアドマイヤマーズとサートゥルナーリアを両天秤に

かけて、2頭ともある意味都合良く自身が乗りたいと言う気持ちでいたのでしょう。

そして、この2頭ともノーザンファームの生産馬でした。

デムーロ騎手が選択を決めかねなかった事で、ノーザン側としては

おそらくサートゥルナーリアに重きをおいていた可能性があり、そういう事ならば

ルメール騎手にサートゥルナーリアを任せるという決断に至ったのだと思います。

そこで、これもあくまで予想ではありますが、デムーロ騎手が口を挟んだ可能性は

かなり高いのではないかと思います。

それは、デムーロ騎手が直接言ったのか、エージェントを通して伝えたのかは

分かりませんが、エージェントもかなり苦労をしての交渉だったのではと

推測されます。

しかし、ノーザン側は一旦決めた事を覆すことはしませんでした。

デムーロ騎手もある程度の所で、引いておけば良かったのかもしれません。

おそらくここは引いておけば良かったというタイミングが間違いなく

あったはずです。

ところが勢いもありGⅠでも勝ちまくっていたデムーロ騎手の抑えは

効かなかったのかもしれません。

そして、ノーザン側としては、はっきり口にする事はないでしょうけれど

今後デムーロ騎手にノーザン生産馬の有力馬は極力回さないという判断

になった可能性は否定できません。

デムーロ騎手のエージェント変更。

この件の後、しばらくしてデムーロ騎手はエージェントを

変更してしまいました。

おそらくこれも決断としては、良くなかった可能性が高い。

なぜならば、それまでノーザンとのパイプ役ともなっていた

エージェントのはずなので、それを断ち切るという事は、

デムーロ騎手にとってマイナス要素が増えることにもなるからです。

相変わらず腕は健在のミルコ。

騎手としての魅力や大レースでの勝負強さは

以前健在のミルコ・デムーロ騎手。

正直に言って本当に勿体ないというのが

個人的な意見。

有力馬に乗り続けることが出来たら、間違いなく

以前と変わらないくらいGⅠで好成績をおさめられる。

これだけの騎手が良い馬に乗れない姿を見るのは

辛い気持ちにもなります。

しかし、武豊騎手も、良い馬に乗せてもらえるように

なるのも騎手としての力と言っています。

以前TVのインタビューで、ディープインパクトに乗れるなら

自分でも余裕で勝てるというような発言をした人がいたようですが

そこに対して武豊騎手が苦言をていした事がありました。

それが、全部ひっくるめてその馬を任せられる騎手である事が

その騎手の実力と言いたかったのだと思います。

もう一度あの強いミルコに戻る日をファンは待っています。

幸いラブズオンリーユーは、矢作調教師や馬主さんの意向もあってか

デムーロ騎手が継続騎乗出来るようなので、本当に少ないチャンスですが

しっかりデムーロ騎手らしい抜群の好騎乗をレースで見せて欲しいですね。

まだ終わってない。ミルコ・デムーロ騎手の伝説はここから始まる。

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