2020年好スタートをきったミルコ・デムーロ騎手ですが現状は変わらずか。

年末年始絶好調!ミルコ・デムーロ。

年末は、大井のダートGⅠ東京大賞典をオメガパフュームで優勝。

そして、年明けの中山金杯では、トリオンフで優勝と

年末年始最高の形で決めたミルコ・デムーロ騎手。

ひょっとして今年は、2018年のような活躍がまた見られるのでは

と競馬ファンも注目しているのではないかと思います。

しかし、現状は正直なところ、まだまだ厳しいと見ています。

おそらく2019年と同じ、いやもしくは2019年度よりも

GⅠ戦も年間勝ち鞍も減ってしまう可能性は高いでしょう。

中山金杯は、当初トリオンフに騎乗予定だった三浦皇成騎手が

落馬負傷のため、急遽代打で騎乗したデムーロ騎手。

最有力候補の1頭だっただけに、そこは流石ミルコ・デムーロ騎手。

強い馬に乗った時は、確実に結果を出せる騎手で、しっかり

トリオンフを優勝に導きました。

騎乗力は誰もが認めており、JRA騎手の中でも相変わらず上位に

位置する騎手で間違いないのですが、残念な事にその手腕をふるえる機会が

昨年からめっきりと減ってしまいました。

昨年の成績を踏まえて、デムーロ騎手も上半期の途中までは美浦を

拠点として騎乗する事を決めました。

所属は、変わらず栗東ですが、やはり関西圏では有力馬になかなか

乗せてもらえない現状があり、関東圏へと切り替えを図った模様。

その事が功を奏して、中山金杯ではトリオンフに騎乗する事が出来た

わけですが、流石に早々偶然が重なる事はないでしょうから、デムーロ騎手も

有力馬にひょいと乗れるチャンスを待っているわけにもいきません。

やはりキーポイントはノーザン。

そんなデムーロ騎手にも美浦での騎乗ならば、栗東よりは

チャンスがいくらかあると思います。

今は、マーフィー騎手がいますので、ノーザン生産馬の有力候補は

ほぼマーフィ―騎手に流れるでしょう。

ですが、2月にマーフィー騎手が本国へ戻れば、関東圏では

デムーロ騎手にも有力馬に乗れるチャンスがあるかもしれません。

ただ問題は戸崎騎手もケガから復帰してくるでしょうから、戸崎騎手と

被らない形で競馬に臨むことが出来れば、良い馬に乗れる可能性はある

と見ています。

何と言っても、関東圏では戸崎騎手と三浦騎手が上位ですからね。

この二人がいなければ、自然とミルコ・デムーロ騎手にも良い馬が

回って来るのではないでしょうか。

後は、やはり関西圏の上位騎手が遠征してこない重賞レースである事。

そして、ポイントはノーザン生産馬にどれくらい乗れるかです。

おそらく厩舎やオーナーサイドは、勝てない中堅どころよりは

勝てるミルコに乗ってもらいたいというのが本音。

しかし、ノーザン側がそれを承諾してくれるかが鍵。

非ノーザン馬なら、そういったしがらみのようなものはないので

有力馬に乗れるのでしょうけれど、重賞レースに関しては

短距離戦を除くと、どうしてもノーザン生産馬が圧倒的に強い。

これを考えると、今年もミルコ・デムーロ騎手が重賞の勝ち鞍を

増やす事は容易ではないでしょうね。

デムーロ騎手の現状からルメール騎手が感じている事。

あくまで主観的な見解ではありますが、現状のデムーロ騎手を見て

きっとルメール騎手は、いかに生産者側との関係性が大事か身に染みて

いるでしょう。

オーナーや陣営の進言は絶対。

良い馬に乗せてもらうための心得は、いかに指示に忠実に

なれるかという事ではないでしょうか。

どんなに自分が騎乗技術が高くても、力が一番上だったとしても

強い馬に乗れなければ、やはり勝てない。

昨年世界の名手デットーリー騎手が来日しましたが、あれだけ素晴らしい騎手でも

やはり良い馬に乗れなければ、GⅠは勝てないのです。

ミルコ・デムーロ騎手もJRAの騎手の中ならば、特にGⅠ戦なら勝負強さも

加味して騎乗力は1位2位のレベルにいる騎手だと思います。

これまでの実績がまさにそれを現しています。

ですが、そんなデムーロ騎手でもやはりGⅠで良い馬に乗せてもらえなければ

勝ち目がないのです。

現在のデムーロ騎手の心境は分かりませんが、やはり強い馬になかなか乗せてもらえなくなった事で、何かしらの自責の念はあるかもしれませんね。

とにかく今のデムーロ騎手は一鞍一鞍をしっかり乗って、まずは厩舎サイド、オーナーサイドからの信頼を得る事が重要でしょう。

それにより、また前のように徐々にノーザン生産馬の有力馬に乗れるチャンスが

やってくる可能性はありますからね。

デムーロ騎手にとって収穫の多い1年になってくれる事を期待します。

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