アーモンドアイ惨敗によるルメール騎手の心情。
２０１９年圧倒的一番人気にして、ファン投票1位のアーモンドアイが
有馬記念に参戦しましたが、まさかの9着と惨敗。
これにより、その後のルメール騎手のGⅠでの騎乗が
明らかに良くなかった印象があります。
おそらくルメール騎手も確信を期して臨んだであろう有馬記念で
これまでにない大敗をした事がショックだったのでしょう。
アーモンドアイを勝たせられなかった重責と後悔。
もっと位置取りに気をつけていれば、等々ルメール騎手の中では
いろんな葛藤が今でもあるのではないかと思います。
良く一流ジョッキーは、負けても次にはその思いは残さないと
言いますが、流石に超一流馬で惨敗した時はそうもいかない
のではないでしょうか。
事実、その後のGⅠ戦において、ルメール騎手の騎乗にいつもの
素晴らしい騎乗が見受けられませんでした。
GⅠホープフルS時のルメール騎手。
有馬記念の翌週に行われたGⅠホープフルSでは
2番人気支持のワーケアに騎乗したルメール騎手。
いつものルメール騎手であれば、一番人気のコントレイルを
もう少し近い位置で後ろからマークするはずですが、だいぶ
離れた位置の後方にポジションを取りました。
これは、もしかすると、有馬記念でアーモンドアイのつけた
ポジションが頭の中に残っていた可能性があり、前目につけて
直線で失速するというシーンが思い浮かび、勝負出来なかった
ような気がします。
もちろん、結果的には前目につけても3着が精一杯だったかも
しれませんが、明らかに騎乗に気負いがあったように感じられる
レース運びでした。
そして、次は東京大賞典です。
GⅠ東京大賞典のルメール騎手。
東京大賞典ではゴールドドリームにて参戦した
ルメール騎手。
ゴールドドリームにおいては、サウジカップへの招待が
なければ、今回がラストランとなります。
陣営も最後という事もあって、しっかりと仕上げたはずです。
馬体の張り、ツヤ、躍動感も申し分なく、好勝負必至と思っていました。
ところがスタートして、ルメール騎手はなぜかゴールドドリームを
先団につけ、ケイティブレイブと同じくらいのポジションでの競馬をしました。
ゴールドドリームの手応えが良かったのかもしれませんが、前走のチャンピオンズC
とは違い、今回は大井競馬場が舞台。
これまでのゴールドドリームのレース運びでは、前半から前につける競馬というのは
ほぼしておらず、２０００ｍ戦も同馬には、少し長い事から、てっきり中団くらいか
それより少し前目のポジションで競馬をすると思っていました。
ゴールドドリームのベスト脚質は、やはり好位差しですからね。
個人的には、これまでの神騎乗をしてきたルメール騎手がこういった騎乗を
することは想定出来なかったので、正直驚きました。
明らかにアーモンドアイの敗戦のショックを引きずっている感があります。
騎乗に力みや迷いがあるのでしょう。
来年の活躍にむけて、ルメール騎手もしばらく心身の休養が
必要かもしれません。
年末から1月8日まで、家族とアメリカへ行くようなので、ゆったりと
家族とリラックスした時間を送り、リフレッシュしてまた素晴らしい
騎乗を見せて欲しいですね。
ルメール騎手もやはり人です。
騎乗には技術も大事ですが、やはりメンタル面が凄く影響する
ものだと今回の２レースを見ても改めてそう思いました。
