一流になる騎手となれない騎手の圧倒的違いとは?

ベスト5から下の騎手の力は変わらない。

かなり極端な事を言ってしまいますが、リーディングで常に

1位~5位辺りをキープしている騎手は、ともかくとして

6位~20位くらいまでの位置にいる騎手の実力差はそんなに変わらない。

もちろん、年齢差によっては、騎乗技術の差はあると思いますが

馬を動かすという点においては、極端な差はないと思っています。

事実、ある元JRAの騎手から言わせれば、強い馬ならある一定の水準で

騎乗できる騎手が乗れば、誰が乗っても勝つと言っています。

この発言は、確かにある意味極端と言えますが、実際ミルコ・デムーロ騎手も

新馬戦や2歳重賞戦などは、500万クラスの馬とOPクラスの馬が一緒に

走っているようなレースもあると言っています。

圧倒的な力差があれば、当然普通に回って来れば、どの騎手でも

勝ってしまうレースは存在するのでしょう。

ですが、今回話したい内容は、そういう話ではありません。

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格の高いレースで1番人気の馬に乗って勝つ!

あくまでこれは、個人的な見方となってしまうのですが、

一流と呼ばれる騎手の条件として、もっとも大事なのが

大きいレース、特にGⅠレースで1番人気の馬に乗り勝つ事です。

1番人気の力のある馬に乗るんだから、勝って当たり前なんじゃないの?

そう思う人は、多いと思いますが、実際これまでのGⅠ戦などを見て来ても

1番人気の馬がしっかり勝つというレースは、そんなに多くはないはずです。

確かに馬は強いので、勝つ可能性は高いはずなのですが、実際は馬券に絡むものの

2着や3着だったりする事が良くありますね。

仮に勝ったとしても、いつもそういう状況で勝っている馬の鞍上は

やはり、ルメール騎手やデムーロ騎手、川田騎手や武騎手、池添騎手などでしょう。

しかし、そんな騎手でさえ、GⅠで一番人気の馬に乗り、

確実に勝つわけではありません。

特にGⅠで単勝1倍台という圧倒的人気馬に乗る時のプレッシャーは

相当なものでしょう。

おそらく自分に置き換えて考えたら、手足が震えてしまいそうですw

前日は、間違いなく眠れないでしょうね。

一流騎手は、そういったプレッシャーを逆に自分の力に変え

これまでの大レースで勝ってきたのです。

ところが、騎乗技術も実力も高いのに、なぜか大きいレースで

1番人気に支持されると途端に力が出せなくなる騎手もいます。

おそらく私のように緊張が手足が震えてしまうのかもしれませんが

(そこまではないかw)やはり騎手も皆同じ人間だという事です。

プレッシャーに強い騎手とプレッシャーに弱い騎手は、やはり存在します。

プレッシャーに弱い騎手が、本当は技術も実力も上なのに

GⅠやGⅡなどで一番人気の馬に乗ると、プレッシャーに強い騎手の方が

素晴らしい騎乗を見せてしまうのです。

分かり易い例で言いますと、池添騎手などはまさにこのプレッシャーに

強いタイプの騎手で、リーディング成績では良くて10位前後なのに

GⅠで人気の馬に乗ると、素晴らしい騎乗をします。

池添騎手のリーディングの位置には、今まで多くの騎手がいたのに

その中でも池添騎手だけがダントツでGⅠを勝っているのは

まさに大きい舞台に強い騎手である証拠です。

ですから、池添騎手に近いリーディングの騎手がGⅠで池添騎手と

同じ馬でレースに出ても、おそらく彼ほど勝てる事はなかったでしょう。

なぜなら、目に見えないプレッシャーと言う重圧から

馬の力を最大限に出せなくなるのですから。

これを踏まえると、いくら実力がある騎手、実力が出てきた騎手でも

GⅡや特にGⅠで一番人気の馬に乗った時に、どれだけの

騎乗パフォーマンスを見せられるかが大事です。

この壁を越えれない限りは、絶対に一流騎手にはなれません。

人気薄の馬だったり、5番人気前後のほぼノーマークに近い

状況下でリラックスして、レースに乗り勝利したとしても、

それは一流とは言えません。

これだけは、経験値で越えてくる騎手もいますが、経験値を

重ねても越えられない騎手もいます。

つまり、簡単に言えば、一流には早々慣れないという事です。

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一流の顔、話し方。

これは、騎手に限らずですが、やはり自分に自信がある人は

話し方や顔にその特徴が、はっきり出ています。

特に勝利ジョッキーインタビューやTVでインタビューに

応じている姿からも、それは見て取れます。

武豊騎手は、まあ誰もが知るレジェンドですから言う事は

ありませんが、川田騎手も顔全体が強気を物語っているような

印象を受けます。

話し方も淡々と一定のリズムを持っていますし、余裕が感じられます。

池添騎手も、意志の強そうな顔をしていますよね。

顔や話し方でプレッシャーに強そうか結構分かると思います。

今後、特に新人騎手や中堅騎手のインタビュー映像は

見ておいた方が良いかもしれません。

将来有望な騎手がいるかもしれませんよ。

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追記。

プレッシャーについて例を挙げます。

自分がこれは絶対に獲れると思ったレースが

あったとします。

そこであなたは、友人にこのレースは100%

勝つ自信があると大きく出ます。

そこで、それならと友人があなたに1万円を渡し

勝ったら山分け、負けたら半額の5000円を

返してねという条件を出されたとします。

この場合、まあ負けても5000円だったらと気楽に自分が

8割方勝てると思っている馬券を躊躇(ちゅうちょ)なく買うはずです。

ところが、これが1000万円だったらどうでしょう。

勝ったら山分け、負けたら半額の500万円を

払わなければいけません。

おそらくこの状況に立たされた場合、多くの人は

自分が100%大丈夫と思っても、自身が揺らぐはずです。

本当に来るだろうか、もし外れたら500万円を

返さないといけない。

きっと、そうなれば、もっと安全策はないかと探し始める

はずです。当たれば元返しの1000万でもいい。

とにかく500万の損失だけは避けたいと、もうすでに

儲かりたいという気持ちすら消えているかもしれません。

堅い馬の単勝オッズ1.1倍の複勝で100円の馬券に

賭けようかなどと考えてしまうかもしれません。

そして、グラグラに揺れた精神状態で悪い決断をしてしまうのです。

ところが一流の人は、ここで迷いません。

自分が絶対と信じた馬連を潔く自信を持って買うのです。

そして、勝ちます。

騎手もまたある意味これに似たような世界だと言えます。

だから、傍から見れば(こちらからの視点で見れば)何で

あそこで馬郡を割らなかったんだとか、大外回してれば、絶対

勝ったのにと思ったりするレースがありますが、当然その騎手も

分かっているのだと思います。

レース後に後悔している事なんて沢山あるはずです。

でも、プレッシャーがその普通の事を出来なくさせてしまうのです。

だから競馬は面白いんですけどね。


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