騎手の力量には、越えられない一定の壁が存在している。

人間は、必ず優劣をつけたがる生き物だ。

そう子供の時から、色々な競争の中で生活する事で
自然と優劣をつけるように教え込まれているとも言える。

しかし、本来はそんな事を考える必要もないのかもしれない。

ですが、競技という特にスポーツにおいては
勝ち負けというものが存在します。

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その存在がある以上必ず優劣は付き物と言えます。

自分の力を精一杯出したからと言っても、勝たなければ
結果がすべてという世界もある。

事競馬に限っては、まさに結果がすべての世界であります。

以前福永祐一騎手が言っていましたが、偉大な父福永洋一騎手の
息子だから、良い馬に乗せてもらってるんじゃないかと一部のファンが
言っていたとかそんな話がありました。

そこで福永騎手が言っていた事は、親が天才と呼ばれたからと言って
ただそんな理由で馬を預ける、任せる調教師や馬主はいない。

競馬はそんな甘い世界ではないと言っていました。

まさにその通りだと思います。

だからこそ騎手は、常日頃から練習を怠らないし、自分の中で
毎回乗る馬のシュミレーションをしたり、相手関係を把握したり
絶えず競馬の勉強をしているそうです。

まあ仕事なので当たり前と言えばそうなのですが、地道な作業を
一生懸命やったとしても実るかどうかは分からないのです。

つまり、そこに騎手同士の越えられない壁が存在していると
言えるでしょう。

競馬の騎手に限らず、他のスポーツにしてもそうですよね。

例えばプロ野球にしても、力量は、同じはずなのに、なぜか
打率やホームランの数も全く違う。

投手でも、同じ球質で同じくらいの球種を投げれるはずなのに
勝利数が圧倒的に違う。

体格も身体能力もほぼ変わらないのに、守備がいい選手悪い選手。
沢山いますよね。

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プロサッカー選手も同様です。

国内ではNO1プレーヤーと呼ばれていて、何度もハットトリックを決めてきた
選手が海外やワールドカップなどの大きな試合になると全く点がとれなくなるとか、
色々ありますよね?

力量は、世界クラスの物を持っていたとしても、越えられない壁が存在しているわけです。

オリンピックなどを見ても、そんなシーンよく見かけませんか?

金メダル候補で国内敵なしと言われていた選手が、メダルを取れずに
逆にそれほど期待されていなかった選手がなぜか金メダルを取ってしまったりします。

またそれとは別に無敵無双状態のような選手がいるのも事実です。

どんな相手と対戦しても、関係なく勝ちまくるのです。

国内でも海外でもどんな場所でも活躍する選手。

つまり、壁をすべて越えてしまった選手もいます。

競馬でも同じ事が言えますよね?

例えば、馬にしてもそうです。

最近で言えば、ヴィブロスという馬ですが、国内のG1は秋華賞のみで
国内レースで牡馬相手には全く敵わないのに、ドバイでは強敵をあっさり下し
G1を取りました。

また国内無敵と言われたオルフェーブルは、3冠馬でもある実力馬で
凱旋門賞も2年連続2着と強さを見せました。

さらに前の話になりますが、日本の馬でも世界ランク1位になった馬がいます。
ジャスタウェイという馬でしたが、4歳秋から突然急成長し、天皇賞秋を勝ち
ドバイデューティフリを圧勝しました。

馬はある時すべての壁を越える事ができます。

しかし、騎手はそうではありません。

昨日まで準オープンでさえ勝てなかった騎手が、重賞レースで
勝てる事はありません。

もちろん、乗る馬がG1クラスの馬で他の馬が500万クラスの馬達しか
いなければ勝つ事は出来るでしょう。

いくらデムーロ騎手やルメール騎手が良い騎手と言っても絶対的に
レベルの違う馬と対決したら、勝ちようがありません。

でも、まあそんなパターンは、ほぼないに等しいと言えます。

何が言いたいかというと、もし全馬同じ力の馬でレースを
やった場合、勝つ騎手はいつもだいたい同じ顔ぶれとなります。

それは、良くG1レースで見られます。

G1レースで勝っている騎手ってだいたい同じような顔ぶれですよね?

たまに2歳戦のG1や3歳戦のG1などは、違う騎手が勝つ場合も
ありますが、古馬の格の高いG1になればなるほど、勝つ騎手は
決まってきます。

つまり、年間10勝の騎手と年間50勝の騎手の間に力量の壁が
あるように、年間50勝と年間100勝の騎手の間にも壁が
あるという事です。

騎乗技術は、同じくらいのレベルだったとしても、その騎手の性格や
馬に対してのコンタクト、またメンタルの強さなどで全く勝ち星が
変わります。

G1慣れしている騎手と初めてG1に乗る騎手との差は、相当分厚い壁が
あると言えます。

特に外人騎手などは、海外競馬で精神面やら、パワー競馬にも対応できていますので
教科書にはない世界を経験している強さがあります。

最近のレースで言えば、2017年の青葉賞アドミラブルや
2018年の大阪杯スワーヴリチャード騎乗のミルコデムーロ騎手の手綱さばきなどは
とても日本人騎手には出来ないと元JRA騎手の方も絶賛していました。

普通は一度馬にゴーサインを出してしまうと途中で一旦抑えるという事は
なかなか出来ないそうなのです。

ところが2017年のダービー馬レイデオロ騎乗のルメール騎手も
デムーロ騎手と同じような騎乗をしていました。

ああいう騎乗技術を見せられてしまうといかに外人騎手の力量が凄いか
理解出来ます。

記事下
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