武豊の本当の凄さは、競馬人生最大のピンチでも武豊で居続けた事。

武豊でもある人間の本質と流れ。

競馬界のレジェンド武豊騎手。

彼が凄いというのは、もはや誰もが周知の事実。

全盛期と言われる彼が20代中盤から30代中盤までの

10年は、まさに武豊一色の時代だった。

競馬を知らない人でも武豊の名前だけは知っている。

競馬初心者でも、GⅠではとりあえず武豊騎手から

買っておけば、大体当たる。

そんな時代だったと思います。

まさにスター街道まっしぐらといった武豊騎手。

競馬界のスーパースターで間違いないのですが、

こういった話は、どこでも聞かれるし、多くの人が

分かり切っていて、必要以上説明しなくても分かるでしょう。

しかし、武豊騎手の本当の凄さはココではない。

なぜならば、人間と言うのは必ず波があるもので

人生という時間において、その波は一定である事はない。

競馬界のレジェンド武豊騎手にもその波は常にあった。

しかし、デビューしてきつい波は何度もあったとは思うが

それでも彼にしてみれば、苦しいけれど同時にやりがいのある

楽しい波であったと言えます。

ある出来事が起こるまでは。

これまで、苦しい事もすべて乗り越えて順風満帆に

超一流騎手の道を歩き続けてきた武豊騎手。

そんな武騎手に競馬人生で最大のピンチがやってきました。

それが、2010年の3月に行われた3歳重賞GⅢ毎日杯で

ザタイキという馬に乗っていた武騎手は落馬。

そこで負ったケガが、武豊騎手の競馬人生を大きく変えました。

武豊も知る。どん底こそ人生の分岐点。

武騎手は、これまでどんなケガでもすぐ馬に乗りたいという

強い精神力で、とてつもない回復力を見せてきました。

それは、2010年3月の落馬の時も同様で、武騎手は

持ち前の回復力であっという間に復帰。

ところが、この落馬でのケガは、簡単に完治できるものでは

ありませんでした。

ここで無理をせず、しっかり休養をとっていればと後に武騎手は

言っています。

復帰はしたものの、武騎手からは以前のような柔らかいフォームから

繰り出される華麗な騎乗は見られず、そのため馬をしっかり制御したり

イメージ通り勝たせたりすることが出来なくなりました。

つまり、無理に復帰したことで、馬主や関係者からの信頼を大きく

落とす事にもなったと言えます。

武騎手自身も、おそらく以前のような騎乗が出来ない歯がゆさを

感じていただろうし、それに加え有力馬がどんどん彼の手から

離れて言った事の悔しさや苦しみがあったのではないでしょうか。

これは、普通の人でもそうだと思いますが、自分が今まで大切にしてきた

ものや誇りを持っていた事が崩れると大きな失望を感じるはずです。

しかし、武豊騎手のその比に関しては、輝かしい実績と賞賛の嵐を

受け続けてきたわけですから、それが一気に降下した時の精神状態は

かなりキツイなんてものではないでしょう。

天才とかNO1と言われていた人が、ある時を境に終わったなどと

言われたら、それこそ自分がその立場ならば、失望感は半端ないはずです。

しかし、武騎手は違いました。

どんな時でも、武豊として常に高みを見続けて、リハビリにも

騎乗にも前向きに進んでいました。

誰よりも競馬を愛していると後のインタビューで武豊騎手は言っています。

競馬愛は、他の誰にも負けない自信があると。

どんな闇がやってきても、光を忘れず見続ける事が出来る。

それが武豊騎手の真の素晴らしさであり、凄さと言えます。

昨年はついに年間3桁勝利まで復活。

騎乗馬も全盛期とまでは言えませんが、かなり有力馬が集まってきており

関係者からの信頼もだいぶ戻ってきたと言えます。

そして、近走では新馬戦でアドマイヤの馬に乗り、勝利をおさめた武騎手。

近藤利一オーナーが、この馬は武豊にと言った言葉に身震いさえ覚えました。

武騎手ならば、もはや誰もが絶対超える事が出来ない通算5000勝を

やってくれるのではないかと期待しています。

50歳を越えても、まだまだ素晴らしい騎乗を見せてくれる武騎手を

これからも一ファンとして応援していきたいですね。

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