特定の騎手について、色々と考えて見た。

近況を見て、それぞれの騎手を考える。

最初に挙げる騎手は、やっぱりこの騎手です。

クリストフ・ルメール騎手。

今年は現時点ですでにGⅠ8勝。

波に乗りまくっている騎手。今週も凄い有力馬グランアレグリアに

騎乗する事から、またGⅠの勝ち鞍を増やしそうな雰囲気。

とにかく、ルメール騎手は、他のJRA騎手も認めるほどのスマートな

騎乗技術、そして勝負所の読みが一級品。

今年は年間を通して200勝も突破し、武豊騎手の最多勝利数も

塗り替えそうな勢いです。

今、いや過去も含めてJRA騎手の中で、ルメール騎手を超える騎手はおらず、

まさにJRA史上最強騎手と言える存在でしょう。

そんなルメール騎手も今が一番ピークと言えます。

騎乗技術も読みも勘も、ある程度思った通りに馬を操れて

いるはずです。

しかし、ルメール騎手もあと何年かすれば、年齢的な下降線が

やって来るはずです。

とは言っても、それでも現時点でJRAにはルメール騎手を凌ぐ騎手は

いないわけで勝ち鞍は、少し減っても、常にリーディング上位には

いるでしょうけどね。

完成された騎手ルメール騎手についてでした。

スポンサーリンク


次は、ミルコ・デムーロ騎手です。

今秋は、持病の腰痛の影響もあり、また流れもルメール騎手に持って

行かれたので、なかなかGⅠを勝つ事が出来ませんでしたが、やっと

チャンピオンズカップでGⅠを勝利する事が出来ました。

デムーロ騎手もようやくホッとしたのではないでしょうか。

今年は現在145勝と一時はリーディング1位にいましたが

ルメール騎手に座を奪われてしまいました。

デムーロ騎手の印象は、やっぱり大舞台に強い事。

そして、波に乗ると手が付けられなくなるほど、

勢いづく騎手です。

もちろん、これはルメール騎手もそうなのですが、この二人の

さらに凄い事は、一度馬をある程度出して行っても、途中で

制御できる事です。

この技術は、日本人騎手ではなかなか出来ず、一旦ゴーサインを

出してしまったら、無理に止めようとすると引っかかって終わる

ケースが多いです。

彼らには、この技術があるため流れがスローと見るや、後方にいた馬を

一気に先団につけ後は押し切ると行った競馬を今年だけでも何度も

見た記憶があります。

ペースを作ってまんまと逃げようとしていた騎手にとっては

デムーロ騎手やルメール騎手がいると、その作戦は通用しないですね。

(ただ流石のデムーロ・ルメール両騎手も乗ってる馬が強くなければ

勝てないでしょうけどねw)

デムーロ騎手に話を戻しますが、デムーロ騎手の弱点は、

好不調の波が激しい事です。(それと結構強引な騎乗をするので

騎乗停止になる事も多いですね。)

この点がルメール騎手とは、ちょっと違う点で一旦不調の波に

入ると勝てなくなる事が結構あります。

とは言っても、上位レベルの騎手を基準として考えた場合ですけどね。

ルメール騎手の場合は、不調でも良い馬に乗れば、ある程度は

勝ちきってきます。

この差がおそらく両者の勝ち鞍の差でもあるのかもしれません。

次はジョアン・モレイラ騎手です。

とにかく凄い騎手です。

もう言わなくても誰もがそう思っているでしょう。

今年はJRA試験を受けましたが、残念ながら不合格。

モレイラ騎手がJRA騎手になったら、一気に勢力図が

変わりそうです。

年齢も35歳というルメール騎手より4、5歳若いので

年間勝ち鞍もあっという間に200勝を超えてくるでしょう。

超人的な騎手ですので、他のJRA騎手からすれば、短期免許で

来るだけで勘弁してほしいというのが本音かもしれません。

記録を全部塗り替えてしまいそうな勢いがありますからね。

さてモレイラ騎手は来年も受験するのでしょうか。

そして、やっと日本人騎手に移りたいと思います。

一番手は、やはり今秋影ながら活躍していた川田将雅騎手。

今秋は、騎乗したGⅠすべて馬券内という素晴らしい成績。

勝ち鞍がスプリンターズSのファインニードルだけなので

凄いというイメージが湧かないかもしれませんが、やはり

この結果は見事と言えます。

どうしても、今秋はルメール騎手に全部持っていかれたという

感じがありますが、川田騎手もかなり頑張ったと言えるでしょう。

特に自らでペースを握り、レースを作ったわけですから

おそらく関係者の間では、かなり評価が上がったはずです。

ルメール騎手に勝てなかったのは、乗っていた馬が

川田騎手の馬よりも一段上だった事とルメール騎手の

騎乗技術が少し上だったという事です。

まあこれは仕方ないでしょう。

今年は海外へも武者修行へ出かけ、腕を磨いてきた川田騎手。

来年はさらに飛躍の年となりそうです。

今、日本人騎手の中では、一番上手い騎手でしょう。

川田騎手の話し方を見ていても、感じますが冷静に淡々と

憶する事なく、自分のペースで冗談も交えながら、分かり易く

物事を伝えています。

ジョッキーにとって大事なのは、やはり冷静さ繊細さと大胆さ

あと神経の図太さであると思います。

常に冷静でなければ、周りの状況判断もしっかりできないでしょうし

見える物も見えなくなってしまいます。

騎手の話し方は、結構見ていて参考になります。

やっぱり、上手い騎手強い騎手は、話し方にも自信を感じますし

冷静に物事を判断しているなと思える口調や言葉が出てきます。

雰囲気もありますよね。

新人騎手ですと、マイク慣れしていないという事もあるかも

しれませんが、大体話している内容を聞けば、頭が良いとか

上手くなりそうな要素があるとか伝わってきますね。

川田騎手はこのバランスが良い騎手であると言えます。

特に大きいレースで今秋のような騎乗が出来たのは

彼にとっても収穫のある1年だったのではないでしょうか。

スポンサーリンク



次は戸崎圭太騎手です。

今年現在の勝ち鞍は110勝。昨年が171勝でしたので

だいぶ勝ち鞍が減った印象。

今年は、好不調の波が激しかったのと、やはりモレイラ騎手を

始め、多くの外人騎手が短期免許でやってきた事で戸崎騎手の

乗鞍も減り、かつルメール騎手やデムーロ騎手も関東へ遠征して

くる機会が多かったのも原因でしょう。

今年初めは、いきなり重賞3連勝を飾るなど、例年の戸崎騎手とは

思えないほどの素晴らしいスタートを切りましたが、その後は

一気に不調の波に突入。

春先は、なかなか勝てず戸崎騎手も歯がゆい

思いをしていた事でしょう。

しかし、ある馬がそんな戸崎騎手を救ってくれました。

その馬はエポカドーロ。この馬で皐月賞を勝てたのは

大きかったはずです。

この後、戸崎騎手は東京開催から安定して勝ち鞍を上げるように

なりました。ですが、その後関西騎手の台頭や短期免許の外人騎手が

立ちふさがり、2着3着で終わるレースが多かったように思えます。

とはいえ、関東のリーディングでは、ぶっちぎりの1位。

GⅠではなかなか勝てない戸崎騎手ですが、平場で関東圏の騎手内

でのレースでは、安定した騎乗を見せてくれます。

この辺の見定めをしてレースを選択すれば、戸崎騎手を買えるレースが

見えてくると思います。

次は福永祐一騎手。

今年はダービー騎手となり、競馬界の

福男と名前がつけられたようです。

ダービーを勝ってから、有力馬に乗る事も多かった1年

だったように見えます。

リーディングも現在3位。

福永騎手も戸崎騎手同様、平場では良いレースをする騎手

と評されていますが、どちらも今がピーク。

騎乗技術もある程度完成されていますので、これ以上上積みは

ないでしょうけれど、極端に下がる事もないと思います。

レース選択次第では、狙える騎手と言えます。

スポンサーリンク



横山典弘騎手。

私的には何回見ても、つかみどころのない騎手。

物凄い良い騎乗をするときもあれば、後方に1頭だけ

ポツンと馬を走らせたり、まさに職人気質なのでしょう。

横山典弘騎手のような騎手は、今後なかなか現れないでしょうね。

ある意味天才肌と言える騎手です。

ただ、中々本命には出来ない騎手でもあります。

武豊騎手。

今年はGⅠを勝つ事が出来ませんでしたが、あっまだ分からないですね。

それでも、毎年必ず重賞を勝っているのですから、流石レジェンド

と言えます。

GⅠレースでも、武豊騎手らしい騎乗で穴馬を3着に持ってきたり

良い騎乗をする事も結構ありました。

ですが、武豊騎手も来年は50歳。

やはり、頭ではイメージ出来ていても、身体がスッと反応

しない事があるのかもしれません。

0.1秒の差が勝敗を分ける競馬ですから、この瞬間のズレが

やはり、なかなか勝てなくなってきた要因でしょう。

アスリートではない一般の人でも、年を重ねれば若い時と

そうでない時の差は一目瞭然です。

頭では分かっていても、身体が追いついていかなくなるのです。

この辺の修正は難しいでしょう。

もちろん、それは武騎手自身が一番感じている事だと思います。

先行馬や逃げ馬に乗った時は、それほど感じませんが、差し馬追い込み馬に

乗った時の仕掛けどころが、やはり全盛期の武騎手と比べるとタイミングが

合っていないのかなと感じる事があります。

スポンサーリンク


三浦皇成騎手。

今年は、前半結構良い馬に乗せてもらっていましたが

正直な感想は、1年目からあまり成長力が乏しいように見えます。

事実、まだ1年目の勝ち鞍を越えた年は一度もありません。

三浦騎手にとって一年目にあれだけの勝ち鞍を上げてしまった事は

逆に彼にとって良くなかったのかもしれません。

新人で入って来て、いきなり90勝とかしてしまったら

やっぱり自分でも勘違いしてしまうと思います。

えっ?こんな楽勝なの?もしかして俺って凄いのかも?

そんな気持ちに駆られてしまいます。

三浦騎手がそういう気持ちだったのかは、分かりませんが

自分でしたら、きっと自分より勝ち鞍のない先輩のアドバイス

とかに耳を傾けなくなってしまうかもしれません。

とは言っても、三浦騎手もまだ20代。

ここから飛躍する可能性もあるかもしれません。

今後の騎乗ぶりに期待ですね。

北村友一騎手。

昨年もまずまずの成績でしたが、今年は一気にきたという

感じがしますね。

現時点で89勝ですから、まず90勝は越えてくるでしょう。

重賞の勝ち鞍は今年は2つと大きいレースでは、まだ足りない

騎手という印象もありますが、確実に力をつけています。

今後ますます楽しみな騎手の一人です。

田辺裕信騎手。

正直、私のイメージは、ノーマークの逃げ馬で一発。

後は、追い込み馬でズドン。

そんな騎手のイメージが田辺騎手。

ある時期から急に新星の如く、現れたというイメージも

あります。

話す雰囲気から見ても、何か独特な感覚を思わせる騎手です。

大レースで田辺騎手が特に逃げ馬に乗って来た時は、

注意が必要ですね。

そして、来年注目の騎手。坂井瑠星騎手。

ついに1年の武者修行から戻ってきましたね。

来年がかなり楽しみな騎手です。

今年は現時点で57鞍に騎乗し、9勝を挙げています。

まあこの時点で並みの騎手でない事が分かりますね。

単純計算ですが、大体中堅クラスの騎手で年間500~600鞍

騎乗しますので、坂井瑠星騎手が同じように乗った場合

年間少なくとも90勝近くを勝つ計算になります。

まあそこまで上手く行かなかったとしても、来年ケガなどが

なければ、まず70勝は堅いのではないかと見ています。

今週も日本に復帰して、土曜日だけで7鞍もオファーが

来たくらいなので、関係者も相当期待している騎手なのでしょう。

何よりもまだ21歳ですからね。

将来のリーディングジョッキー候補になりそうな騎手へと

成長して欲しいです。

ちょっとだけ四位洋文騎手。

今年は重賞戦線でも、そこそこ騎乗機会に恵まれていて

勝ち鞍こそ1勝ですが、結構馬券内に馬を持ってきていました。

ただ四位騎手は、騎乗内容にかなりこだわりが強い騎手。

ルメール騎手の騎乗技術をかなり絶賛してしましたが

本当にスマートな競馬をする事に重点を置いているようです。

なのでパターンにハマった時は良い結果となりますが

大体がパターン通りには行かないのがレースですので

なかなか勝てないのかもしれませんね。

騎乗技術はピカイチで昔は第2の武豊騎手と言われた

時代もありましたが、そんな四位騎手も46歳。

本当に良い馬に乗った時は、ソコソコ持ってこれる騎手

なので、四位騎手が良い馬に乗っている時は軽視出来ないですね。

スポンサーリンク


岩田康誠騎手。

私の中で今年一番のベストレースは天皇賞春の岩田騎手。

レインボーラインに乗り、100%いや200%とも言える

神騎乗は、本当にしびれました。

あの騎乗で今年は波に乗りそうと思いましたが、やはり

競馬は難しいですね。

エリザベス女王杯でのクロコスミアも見事でした。

岩田騎手も貰ったと思ったでしょうね。

まさかあんな脚で差し切られるとは、夢にも

思わなかったはずです。

でも、最近は少しずつですが、全盛期の岩田騎手を彷彿と

させる騎乗が所々で見られるようになってきました。

あとは良い馬に乗れれば、GⅠでもまだまだ活躍できる騎手

のような気がします。


スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする