関東の騎手がGⅠを勝てなくなった重大な訳とは?

GⅠでは、ほぼノーマークに近い存在に!

昨年もそうでしたが、今年に関してはもっと関東騎手が

GⅠでは、ほぼノーマーク扱いされる傾向が強くなってきています。

昨年について言えば、NHKマイルCで優勝したアエロリットの

鞍上横山典弘騎手。

あとは阪神ジュベナイルフィリーズで優勝したラッキーライラックの

鞍上石橋脩騎手の2つのみ。

しかも、いずれも若い牝馬と、はっきりと競走能力の差がある

馬達での勝利。

ですので、勝ち方もギリギリではなく、ある程度余裕があった

中での勝利でした。

今年について言えば、ここまでは昨年よりも多いGⅠ3勝ですが、

うち2つはダート戦。

フェブラリーSをノンコノユメで優勝の内田博幸騎手と

JBCレディスクラシックをアンジュデジールで優勝の

横山典弘騎手。

あとは、皐月賞をエポカドーロで優勝の戸崎圭太騎手。

ただフェブラリーSで言えば、展開がドはまりした事で

最も条件があったノンコノユメが差し切ったイメージがあります。

また皐月賞においても、もちろん馬も強かったから

勝ったのは当然ですが、思わぬほどラッキーな

展開の助けがあった事は事実。

アンジュデジールに関しては、横山典弘騎手が上手く乗ったと思います。

ですが、JBCはこれまで地方競馬場にて行われていたレース。

今回は中央(JRA)にて開催されましたが、JRAのGⅠという感覚は

薄いGⅠレースといった印象。

まあここに関しては多くを語るつもりはありません。

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外国人騎手の台頭。

近年、関東騎手がGⅠをなかなか勝てなくなった理由の一つに

外国人騎手の参戦回数が増えたという事が言えます。

これは、もちろん関西騎手も同様なのですが、特に

ミルコやクリストフがJRA所属の騎手となった事で

その色はますます濃くなったとも言えます。

また、短期免許で一時的に来日する外国人騎手も

超一流と呼ばれる騎手達が参戦する事でGⅠ戦線は

さらにし烈なものとなりました。

それでも、関西騎手に関しては、ある程度外国人騎手を押しのけて

回数は以前と減ったにせよGⅠを奪取しています。

これは以前の記事でも書きましたが、関西の騎手は普段からミルコや

クリストフと同じ開催場所で上位争いを繰り広げて来ています。

一方関東の騎手は、大きいレースがある時以外は、割と関東圏の騎手のみ

での上位争いとなります。

レベルの高い騎手同士にもまれれば、そこではなかなか勝てずとも

確実に力がついていきます。

それがはっきりと分かるのは、レベルの高い騎手が遠征でいなかったり

逆に普段あまり勝てない騎手が遠征した時です。

関東圏の騎手と関西圏の騎手の力差がどんどん開いている件について。

周りにいつも勝てていないレベルの高い騎手がいないと、おそらく

かなりの確率で自分の思った通りの騎乗をさせてもらえるというか

流れを自分の方向に呼び寄せる事ができると思います。

極端な言い方をすれば、自分が子供だとして、普段はずっ大人と

勝負しているのに、ある日同じ子供同士と勝負したら

どうでしょう。

その子供たちが特別で大人よりも上という例えでなければ、一般的には

明らかに楽な勝負となるはずです。

関西の騎手レベルが、ここ数年でかなりレベルアップしているのは

若手騎手を見れば、明らかです。


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GⅠを勝てなくなった大きな理由の一つ。

これは、ずっと昔からあった事なのかもしれませんが

今年も特に目についたレースがいくつかあります。

もちろん、それは、関東圏のレースなのですが

ある程度クラスが上のレースでも良く見受けられました。

それは、1頭逃げたらその馬には競りかけないというレース。

どのレースかは、敢えて言いませんが、明らかに逃げ先行馬が

多く揃ったレースで、逃げなければどうしようもない馬。

つまり逃げるレースでしか結果を残せない馬であるのに

他の馬が逃げた場合、そこに競って前に行くというレースを

しない。

特に逃げた馬の鞍上がベテラン騎手であったり、上位騎手で

あった場合は、分かりやすいくらい前述に書いたような

レースになります。

当然ペースはスローペース。

ところが関西圏の騎手が、関東圏で人気の逃げ馬に乗るとなぜか

そこには競りかけていくというレースになったりします。

もちろん、騎手同士の駆け引きや作戦もあるのかもしれませんので

一概には言えませんが、明らかに言えるのは脚質にあったレースを

しなければ結果を残せない馬を、絶対に勝てない位置のまま競馬を

終わらせるという行為は、正直疑問が残ります。

ですから、本来ならば絶対にハイペースになるはずのレースが

想定外以上のスローペースになったり、スロペースになるはずの

レースがハイペースになったりしています。

ですから、大きなレース、関西騎手と関東騎手そして外人騎手

同士の組み合わせで行われるレースになると、騎手の力に差がはっきりと

現れるのです。

簡単に言いますと、騎手同士で譲り合いのような事をしていれば、当然

ながら騎手としての技術力は上がりませんし、当然向上心も低くなります。

以前見たのは、あるベテラン騎手が逃げた際にそこに競りかけていった

若手騎手がいました。当然若手騎手の馬も逃げ馬ですから、この行為は

仕方のない事なわけです。

ところが、ベテラン騎手はその若手騎手に対して、レース後近づいて

何やら強そうな口調で言っていました。若手騎手がシュンとした表情をしていた事からも

おそらく説教を受けていた可能性は高く、なぜその騎乗がいけなかったのでしょう。

これが危険な騎乗ならともかく、逃げた馬をそのまま楽に行かせるのが

当たり前だとするのであれば、なれ合いのレースという事になってしまいます。

例えば、GⅠレースで圧倒的人気の差し馬がいた場合、その馬が力を出しやすいペースに

はしたくない訳で、そこについての駆け引きは当然あるのだと思います。

真剣勝負であれば、なおさらです。

しかし、それはあくまでどの馬も勝つという事を意識しての競馬であるからこそ

成立する流れであって、レースを捨てているわけではありません。

GⅠでは、ここ一番での判断力、直感力、そして、積み上げてきた騎乗技術や

経験がかなり反映される舞台だと思います。

それは、普段の騎乗にどれだけ集中力、向上心、探求心を持って乗っているかが

重要だと思います。

そして、この部分が関東騎手と関西騎手との差につながっていると言えます。

関東騎手でも、横山典弘騎手や蛯名正義騎手、内田博幸騎手、戸崎圭太騎手は

経験豊富でもありますので、GⅠでもソコソコは成績を残していますが

若手騎手となると、GⅠを勝てている騎手は少ないのが現状。

そして、良いか悪いかは別として、関西にはお手本にしやすいジョッキーが

沢山います。武豊騎手、福永祐一騎手、ルメール騎手、川田騎手やデムーロ騎手。

しかし、関東の騎手は、横山典弘騎手はどちらかと言えば、独自のスタイルが色濃い騎手で

彼でしか出来ない騎乗術があります。また蛯名騎手もその辺は同様と言った感じがします。

内田博幸騎手も剛腕と言ったイメージがあり、地方の砂でならしたパワー型の騎手と

いう感じがして、これも中々真似できないパターンのような気がします。

最後は戸崎騎手ですが、まあ一番騎乗スタイルとすれば、上位騎手の中では

戸崎騎手がお手本になるのかもしれません。

ただGⅠでは、あまり実績が少ない騎手。

これを踏まえて考えると、やはり新勢力となる外人騎手や若い時の

武豊騎手のような新進気鋭の騎手が現れて、関東に新しい風を

吹かせる事が必要なのだと思います。

GⅠをバシバシ勝つような、関東の若手騎手が現れて関東騎手の底上げを

してくれることを期待します。


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