人生逆転!競馬であったウソのような本当の話。夢で見た光景が現実に

この話は、友人のKから聞いた話。

あまりにも、話が出来過ぎているのでそんな事ある?

と聞いたのですが、Kはところがマジなんだよ。

と真顔。

元々あまり冗談をいう奴ではなかったのですが、
でも、たまに言う時は、最初からニヤニヤしてるので
本当嘘がつけない分かり易いタイプの人間でした。

ポーカーフェイスが出来ないKがそう言うのだから
信用する事にした。

今日は、その一部始終を話そうと思います。

これは、競馬で人生を逆転したある男の話。

ある男をナカさん(あだ名)とします。

ナカさんは当時47歳。

その年は、これまでに経験した事のないくらいの
不運が年明け早々やってきたそうです。

仕事は、営業職で係長を務めていたそうです。
仕事が凄く出来るというわけではないものの、決して悪いという事は
なく、それどころか仕事への熱意に関しては、上司からの評価も高かったそうです。

ですが、正月明け後、会社に行くとナカさんは
突然今月いっぱいでお疲れさんとリストラされてしまったのです。

ナカさんは納得いかず、会社に説明を求めたそうなのですが
冷たくあしらわれたそうです。

年末には、大学に通う息子と奥さんの3人で来年も皆頑張ろうと
一致団結していた仲の良い家族だったのに、そんな思いすら
吹き飛ぶような寒さの1月がやってきました。

ナカさんは、あれだけ会社のために頑張って来たのにどうして?と言う思いを
ぬぐい切れずにいました。

とはいえ、ナカさんには落ち込んでる暇はありません。

マンションのローンやら息子の大学の学費
他生活費など、すぐにでも働かなければ
生活が立ちいかなくなるという状況です。

しかし、必死に仕事を探せども
なかなか見つかりません。

当面は失業保険で何とか最低限の生活は出来るものの
僅かな貯金を引き出さなければ生活がままならないという有様。

しかし、そんな時またも不運がやって来ます。

今度は奥さんの両親がほぼ同時期の3月に病気で倒れてしまいました。

奥さんは、二人の看病に追われ、目が回るほどの忙しい毎日。
今まではゆとりがあった心の糸が次第に張り詰めていきます。

そして、一か月後の4月、ついにその時がやってきました。

ナカさんも相変わらず仕事が見つからないことで常にイライラしていました。

その日は毎日イライラしていても、ダメだなと気晴らしに
10年以上もしていないパチンコ屋に行ったそうです。

お店の窓側付近、外を歩いている人から見える場所
にたまたま座って打っていたそうなのですが、これがまた悪かった。

偶然にもその道を奥さんが通りかかり、光景を目にしてしまったのです。

あとは、想像通りの展開ですが、その瞬間張り詰めていた糸が奥さんの中で
プツンと切れました。

ナカさんは、久々に気晴らしが出来て、なおかつ少しばかりパチンコで勝った事も
あり、程よく上機嫌で自宅に帰ります。

時間は夜19:00。

家に入ると部屋は真っ暗。
そこに明かりをつけるとイスに座り、こわばった表情の奥さんがいたそうです。

ナカさんは、なんだ帰ってたのか。電気もつけないでビックリするじゃないか。
そう言い終わるか終わらないかのうちに、奥さんの怒りがとめどなく、ナカさんに
向けてあふれ始めました。

朝から晩まで、看病してこっちは疲れ切っているのに、あなたは仕事もせずに
のうのうと良くパチンコなんて出来るわね。

その後も奥さんの怒りは一向に止む事なく、ついに聞くに堪えかねたナカさんも応戦
が始まり、言い合いはエスカレートマスタード。

気付いた頃には、どちらも収集がつかなくなり、なんと離婚にまで
話が発展してしまったそうです。

とにかくその日から、ナカさんと奥さんは別居状態へと突入。

噛み合わない歯車は、またも負の連鎖を引き起こします。

5月になり、まだ仕事の見つかっていないナカさんは
かなり焦ってしました。そんな時、一本の電話が、、、

電話の相手は、息子の中学時代からの友人I君でした。
I君と息子は、高校も大学も同じ。

もしかして親父さんですか?あいつ元気ですか?と
こんな言葉から始まった話のてん末は、最近大学に息子が来てないとの事でした。

心配になり、報告がてら電話をしたとの事。

I君に教えてくれてありがとうと礼を言ったナカさんは、急ぎその足で息子の住む
アパートを訪れたそうです。

大学に3か月も行ってないそうじゃないか。ナカさんも全く余裕がなかったのでしょう。

最初からケンカ腰で一方的に息子を責めます。結局、息子の話をまともに聞こうともせず、
追い詰める事ばかり言ってしまいました。

そして、息子さんはその事が原因だったのかはともかく数日後バイク事故
で重傷を負ってしまったとの事。

ついには、奥さんに離婚届を突きつけられてしまったそうです。

こうしてナカさんは、完全にどん底まで落ちました。

生活は荒れて、家は散らかり放題。

この頃のナカさんはもうどうでもいいやと思っていたそうです。

しかし、さらに追い打ちがきました。

先月先々月とマンションのローンを滞納していた事から、ローン会社より一括返済を求められたのです。

その残額1050万円。

とても今のナカさんに払える金額ではありません。

なんとか待ってもらえるように頼みこんだそうですが、来月までに払えなければ
マンションを競売にかけると言われたそうです。

頭を抱えるナカさんでしたが、
ちょうど、そんな時です。

ナカさんは、ある夢を見るようになりました。

それも一度ではなく、2度3度と同じ夢を見たそうです。

最初は、記憶に残らなかったようなのですが
2度目3度目と全く同じ夢だったので記憶にはっきりと残ったそうです。

それは、競馬の夢でした。

はっきりとした夢で
3番と5番と14番の馬がゴールするという夢でした。

ナカさんは、夢のお告げをイチかバチか信じてみる事にしました。

そして、5月30日の日曜日競馬場へと出かけます。

その日は、奇しくも奥さんとの結婚記念日でした。

俺がリストラさえされてなければ、今頃あいつとも、、、
そんな切ない気持ちを持ちつつも競馬をする事にしました。

しかし、ナカさんは、競馬をするのがこの日生まれて初めて、
どう買えばいいのか分かりません。

とにかく今日はG1レースがある日だというのは
分かっていたそうです。

ナカさんはそのG1レースこそ、夢で見た番号の3頭の馬が
来るはずだと信じていました。

馬券の買い方が分からないで迷って競馬場内をウロウロしていたところ、
初心者でも分かり易く馬券が買えるセミナーをやっていたらしく、

(そんなところあったっけ?)

そこで一応買い方は分かったそうです。

後は投票所に向かうだけ、
ついにナカさんは夢で見た馬券を購入する事にしました。

馬券の種類は、3連複一点。

なけなしの2万円を注ぎ込みます。
当たればいくらになるとも分からずに、、

ナカさんは、一生懸命心の中で神頼みをしていたそうです。

さてレースが始まりました。

頼む頼む。馬券を握りしめながら、レース映像を見るナカさん。

でも、どのゼッケンの色が何番なのか良く分かりません。

結局ゴールしても何がなんだか分からず、近くにいた愛想の
良さそうなおじいさんに馬券を見せ、コレって当たってますか?と聞いた。

おじいさんはどれどれと馬券を見ると、あーハズレだね。残念とあっさり、
がっくりするナカさん、しかし、おじいさんはもう一回ナカさんの馬券を見た。

おい、アンタこれこのレースじゃないよ。アンタが買った馬券は11Rのだから
次のレースだよと言われる。

ナカさん、えっこのレースってメインレースじゃないんですか?

メインだけど、今日は10Rがメインで11Rは今日は違うんだ。

ちゃんと、買う時に間違わないよう表示してあったはずだぞ。読まなかったのか?
まあ買っててもハズレだけどな、良かったなアンタ、ハハハハハ。

とりあえず、次のレースまでは外れ馬券じゃないから安心しな。

小馬鹿にされ、ナカさんはムッとしながらも、同時にホッとした。

そうかー間違ってたのか。今度は、聞かないようにしよう。

あー最後にちゃんと着順と払い戻しの発表があるんだ。

ゴールした瞬間の結果が分からなくても、焦らなくていいんだな。

そう思い次のレースまでの間は、ひたすら心臓の鼓動と戦っていたようです。

そして、、運命の11Rがスタート。頼む頼む本当にお願いだ。

今までの過去の家族の思い出が、何度もナカさんの脳内で繰り返される。

涙が出そうなのを必死にこらえ祈る。これが来たら本気でやり直そう。

もう一度、もう一度、、、

そして、レースは終わった。

1着14番 2着3番そして3着、、、、5番

キターーーーーーーーーーーーー

3-5-14の3連複一点で本当に的中したのだ。

払い戻し金は、525,00円

2万を購入したナカさんの払い戻し金は
ナント1050万円!

マンションのローンの残額ピッタリである。

しかし、ナカさんはそんな高額の払い戻しだとは
思っていない。

いくらになるのか分からないまま、払い戻し所に並ぶ。

さて投票券を入れて下さいのアナウンスに従い
入れるとこの投票券は払い戻し出来ないと言われ
窓口に行く事に、、

えっいくらになるの?そう思って馬券を窓口の人に渡し
しばし待つ。

おめでとうございます!と目の前の札束に唖然とする
ナカさん。

まさに夢の中。

それを手にし、歩く事数十歩、途端に手足に震えがきたそうです。

ナカさんは、神様ありがとうと何度も心の中で言い続けたそうです。

そして、もう一つ言い忘れていた秘密がありました。

実はナカさんの購入した3つの番号ですが、この番号には夢以外にも意味がありました。

それは、3月5日は奥さんの誕生日で3月14日は息子の誕生日
そして極めつけの5月11日が中谷さんの誕生日だったのです。

(11R 3-5-14)

しかも、前述したとおり5月30日が結婚記念日。

10Rを買わず11Rを買ってしまったというのも、
偶然ではなく、それは必然だったのかもしれません。

とにかく、ナカさんはそのお金でマンションのローンを完済
する事が出来ました。

そうなると、次は良い事の連鎖が起こります。

奥さんともう一度しっかり話す事にしたナカさんは
真剣に奥さんと向き合い今後の事について話をしたそうです。

もう悲しませたり、苦しませるような思いは絶対に
させないからやり直して欲しい。と

奥さんも本当は離婚を切り出してしまったのを
後悔していたけれど、引っ込みがつかなくなっていたそうです。

ナカさんは全面的に俺が悪かったと奥さんには一切謝らせず
今後ちゃんと奥さんの両親共々支えて行くと伝えた事で
奥さんの心をもう一度取り戻すことができたようです。

そして、息子もケガが治り、お互い男と男して対等に話し合い
和解する事が出来たそうです。

息子さんもその後大学に戻り、ちゃんと卒業を果たしたそうです。

どん底から這いあがったナカさんには
もう怖い物はありませんでした。

家族を取り戻し、元気とやる気に満ち溢れ
面接も自信満々に受けていたことから
ある一つの会社の上役に気に入られ正社員として就職する事が
出来たそうです。

夢馬券で人生を取り戻した話でした。

世の中には
本当にこんな事があるんですね。

どん底は味わいたくないけど、私も一度は当たる夢馬券を見てみたいものですw

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